椎間板は背骨を支え、衝撃を吸収するクッションの役目をしています。椎間板の中心部には、髄核(ずいかく)というゼリー状の軟骨があり、その周囲を 線維輪(せんいりん)が取り囲んでいます。
椎間板ヘルニアは、何らかの理由で線維輪に亀裂が入り、髄核が線維輪をやぶって飛び出し、神経を圧迫させます。比較的若い方から中年の患者さんに多くみられ、腰に負担をかけるような仕事やスポーツをしている患者さまにも起こりやすい疾患です。前かがみで重いものを持ち上げたり、身体をねじったりする日常動作でも発症します。
椎間板ヘルニアの症状
しびれ、痛みなどの症状が出る
椎間板ヘルニアは、突出した髄核が神経に触れたり炎症を起こしたりすることで、しびれ、痛み、力が入りづらい、感覚が鈍くなる、といった症状があらわれます。
<椎間板ヘルニアの症状>
- しびれ
- 痛み(腰痛、下肢痛)
- 力が入りづらい
- 感覚が鈍くなる
- 排尿障害、排便障害
まれではありますが、ヘルニアによって馬尾と呼ばれる神経が圧迫され傷つくと、排尿障害・排便障害・膀胱・直腸障害・勃起障害を生じることがあります。馬尾症候群の診断が確定すれば、迅速な治療が必要です。馬尾の腫れを減らすために、圧迫を軽減する手術はできるだけ早く行わなければなりません。24時間経過すると神経症状の回復が不良とされていますので、緊急手術の対象となります。
症状の経過
発症当初
●ひどい腰痛
1~2日後
●腰痛軽快
●下肢痛が増す(坐骨神経痛)
デジュリーヌ兆候⇒せきやくしゃみで下肢痛が増悪
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